延焼防止のために
あなたは、マンションの火災をご存じですか。マンションの窓から吹き出している火を見たことはなくても、マンションから煙が出ているのを遠くから見たことがあるかもしれません。マンションの住居で発生した火災が、お隣りや共用部へ延焼することがあるのを知っていますか。
木造住宅の火災が、ご近所へ延焼するのは見たことがありますね。マンションの火災でも、あなたの自宅が燃えるだけで終わらない場合もあるのです。そして、最も恐ろしいのはお隣や階上への延焼なのです。
1.初期消火
初期消火は、出火から2~3分以内に実施する消火活動です。自宅の火を使う場所に置いた消火器が、あなたの家族の思い出と財産を救うのです。消火器はすぐ使える手の届くところに置いていなければ役に立ちません。
初期消火の時間の目安は、出火から2~3分(120~180秒)です。一般的な火災では、出火から約2分30秒で火は天井まで届きます。火災の広がりはものすごく速いのです。天井まで届いた火を消火器で消すことはできません。逃げるしかないのです。
てんぷらの鍋に火が入ったら、そっと蓋をするか、バスタオルなどを濡らして上からそっと覆いましょう。落ち着いて二重三重に覆い、1時間ほど待ちましょう。空気を完全に遮断すると消えますが、慌てると被害を大きくします。
消火器を持ち上げて、てんぷら鍋の中へ放射しないでください。油が飛び散ってもっと面倒なことになります。薬剤の放射距離は4~7mですから、3m以上離れて火元を的確に狙います。
窒息効果を十分に活かすために、火元の表面全体を覆うことが大切です。火が天井まで燃え上がってしまうか、火の高さが身長を超えたら消火器で消すことはできません。鎮火は消防にお任せしましょう。
2 避難経路の通過障害
マンション火災では、避難経路の通過障害や煙などで混乱が発生する可能性も考えられます。避難経路上に、障害物やゴミが置いてあると避難できないばかりか、避難経路から発火するかもしれません。

ベランダやバルコニーに、家具や物品を置くことは絶対やめましょう。階下のお宅や自宅で火災が発生した時に、火は窓から吹き出します。吹き出した火はベランダやバルコニーに置いた家具などに燃え移り、そして、炎は階上へと燃え上がります。
ベランダやバルコニーは、非常時の避難経路になっています。避難するときに家具や物品があると避難の障害になり、けがをすることや逃げ道をふさいで避難ができなくなる場合もあります。家具や物品を置くことは禁じられています。
3 消火器の保管位置
消火器は火を使う場所に置きます。キッチンの場合はガスレンジから3mほど離れたところに置きます。火元から火が燃え広がる、または周辺に火が燃え移る前に消火器で消し、被害を最小限に抑えなければなりません。
管理組合が、共用部に消火器を設置するのは論外です。消火器は火元となる箇所になければ役に立ちません。靴を履いて玄関のかぎを開け、廊下へ出て消火器を抱え、戻って靴を脱ぐまでに2分以上経過しています。このように、消火器を持ってきたときには天井へ燃え移っています。
消火器はすぐ手の届くところに置かなければ役にたたないのです。これは肝に銘じてください。消せなかったら避難して、あとは消防にお任せするしかないのです。
4 まとめ
ベランダやバルコニーに、家具や物品を置くのは絶対やめましょう。ベランダやバルコニーに置いた家具や物品に火が付いたとき、燃え上がって階上へ延焼します。さらに、上の階のベランダやバルコニー家具や物品があれば、次々と延焼するので手の付けようがなくなります。
ベランダやバルコニーは避難経路です。避難経路に障害物を置くと避難者の避難の障害となり、素早く逃げることはできなくなります。あなたは隣人が死ぬことを望んでいることになり、直接言われなくても多くの住民から白い目で見られるようになります。
まあいいだろうではなく、自分勝手の集団と言われるマンションの住人でも、真剣に考えてください。災害は忘れて頃にやってくるのですから。
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