足がつる「こむら返り」の防止

「夜中に突然ふくらはぎがつって飛び起きる…」そんな経験、ありませんか。あと少しで眠りにつけそうだったのに、あの鋭い痛みですべてが台無しになる。しかも一度起きると、「また来るかも」という不安で眠りも浅くなる。特に中高年になると頻度が増え、「これって年齢のせい?」と悩む方も多いはずです。

 結論からお伝えします。こむら返りは「寝る前の足首運動を10回行うだけ」で予防できる可能性があります。

 シンプルですが、これは私自身が毎晩続けて効果を感じている方法です。特別な道具も時間も必要ありません。この記事では、その理由と、こむら返りの本当の原因、そして起きてしまったときの正しい対処法まで、分かりやすく解説していきます。読み終える頃には「もう怖くない」と思える具体的な対策が手に入るはずです。

寝る前の「足首運動10回」がこむら返りを防ぐ

 まず改めて結論です。布団の中で足を伸ばし、つま先をかかと方向へ曲げて戻す動きを10回繰り返す。これを毎晩行う。たったこれだけです。

 一見するとただのストレッチのようですが、この動きには重要な意味があります。ポイントは「筋肉」と「血流」です。

なぜこの運動が効くのか?

 こむら返り(正式には有痛性筋痙攣)は、主に筋肉の異常収縮によって起こります。では、なぜそんなことが起きるのでしょう。明確に「これが原因」と断定できるものは少ないのですが、一般的に以下が関係していると考えられています。

 ・ 水分不足
 ・ ミネラル不足(カルシウム・マグネシウムなど)
 ・ 冷え
 ・ 筋肉疲労
 ・ 加齢による筋力低下
 ・ 血流の悪化

 ここで重要なのが血流です。足の筋肉は、ただ体を動かすだけではありません。ポンプのように血液を心臓へ押し戻す役割も担っています。しかし、寝ている間は筋肉がほとんど動きません。その結果、

 ・ 血液が足に滞る
 ・ 酸素や栄養が行き届かない
 ・ 筋肉が不安定になる

 こうした状態が重なり、「つる」という現象が起きやすくなるのです。そこで先ほどの足首運動です。この運動をすることで、

 ・ ふくらはぎの筋肉が動く
 ・ 血液が流れ出す
 ・ 筋肉の状態が安定する

 つまり、こむら返りが起きにくい状態をあらかじめ作れるというわけです。

こむら返りが起きるタイミングは主に2つ

 多くの人が感じている通り、こむら返りには起きやすいタイミングがあります。

1.夜間・就寝中

 最も多いパターンです。血流が低下する、神経の働きが弱まる、体温が下がると、これらが重なり、筋肉が誤作動を起こしやすくなります。

2.運動中・運動後

 アスリートでも起こる現象です。筋肉の使いすぎ、水分・ミネラルの消耗。高齢の方の場合、軽い運動でも起こることがあります。

もし足がつってしまったら?

 どれだけ予防しても、起きてしまうことはあります。そんなときは慌てず、原則を思い出してください。

「つった筋肉をゆっくり伸ばす」…これが基本です。

① ふくらはぎの場合
 ・ 仰向けで膝を伸ばす
 ・ つま先を自分の方へ引き寄せる

② 足裏の場合
 ・ 指と足首を反らす


③ 太もも裏(ハムストリング)の場合
 ・ 座って足を伸ばす
 ・ つま先を持ってゆっくり引く

※ ここで大事なのは無理に強くやらないこと。急激な動きは逆効果です。

年齢とともに増える理由は筋肉量の低下がカギ

「最近よく足がつるようになった」と感じている方、それは気のせいではありません。筋肉量は、20代をピークに10年ごとに約10%ずつ減少すると言われています。つまり60代では、ピーク時の約60%程度まで落ちることも。

 筋肉が減るとどうなるか?
・ 血流が悪くなる
・ 疲労が溜まりやすくなる
・ 回復が遅くなる
 これが、こむら返りの頻度を高める要因になります。

注意したいケースは病気が隠れていることも

 頻繁に起こる場合は、単なる筋肉の問題ではない可能性もあります。例えば、糖尿病 ・椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症 ・動脈硬化(閉塞性動脈硬化症)・腎疾患 ・脳梗塞など。

 特に「激しい痛みが長く続く」「頻度が急に増えた」場合は、自己判断せず医療機関を受診してください。

シンプルだけど、続ける価値がある

 こむら返りは、誰にでも起こりうる身近なトラブルです。ですが、対策は決して難しくありません。改めて大事なポイントをまとめます。

  • 原因は血流・筋肉・水分など複合的
  • 予防には筋肉を軽く動かすことが重要
  • 寝る前の足首運動が効果的
  • 起きたら「ゆっくり伸ばす」が基本

 そして何よりお伝えしたいのはこれです。こむら返りは「眠る前たった10回の足首運動」で防げる可能性がある、ということ。もし今、あなたが夜中のあの痛みに悩まされているなら、今日からで構いません。布団の中で、ほんの1分だけ試してみてください。

 その小さな習慣が、私のようにぐっすり眠れる夜を取り戻すきっかけになるかもしれません。

 あなたが次に読む記事は「夜中にトレへ行かずに済ますには」です。